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に示すとおり、効果があった群はその療法を信頼し、効果がなかった群は信頼しない傾向があるものの、満足度ほどははっきりしていない。
8)民間療法にかける経費
表8に民間療法にかけている経費を年代ごとにみた。民間療法の利用者そのものがあまり多くないため、結果の信頼性には乏しいが、金額を回答した者は前例が月額3000円以下に収まっている。年代による差はみられなかった。

 

考察
回答率
まず、著しく低率の回答率についてであるが、高齢者、男性がなく、調査そのものの信頼性に大きな疑問を残す結果となってしまったのは悔やまれる。予備調査の結果から、対象地域設定が不適当であったためや、記入に対する対象者の負担が大きかったためとは考えにくい。考えられる理由としては、対象者がプライバシーの保持が不十分と考えた、あるいは対象者に興味を持ってもらうための工夫が理解してもらえなかった、医療に関連する機関の調査であるため、回答を送付しにくかった、などが考えられる。これらの点は、次回以降の反省点とし、今、早急に取りうる対策として、現在、再度回答依頼を対象者に送付し、質問票の回収につとめているところである。

 

結果の評価
表2の健康問題と民間療法への関心度、実際の利用経験から、健康問題の有無と民間療法への関心度はあまり関係がないことが示唆される。しかし、実際の利用経験は健康間題を有する者の方が多いであろうことが想定される。
利用したことのある民間療法の内容を伝統医学に端を発すると考えられるものと最近でてきたと思われるものとに大別してみたところ、最近出てきたと思われるものの方が件数が多く回答された。伝統医学由来のものでは、生薬がほとんどで、最近のものでは磁気製品と健康食品が頻用されていることがうかがえる。生薬については身近にあるものを利用している。

 

 

 

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